『間』の往来 -Drawing 1991-2021 / Paint it Black

7.10 sat – 7.16 fri, 2021

2021年7月10日(土)~16日(金)の期間中、WATOWA GALLERYのプロデュースにより、アーティスト / アートディレクター ヒロ杉山のアーカイブ展および個展「『間』の往来 -Drawing 1991-2021 / Paint it Black」を、渋谷区渋谷二丁目のオルタナティブスペース「elephant STUDIO」にて開催いたします。

ファインアート作品を国内外の展覧会で発表するほか、アートディレクターとして、広告や雑誌、映像制作、CD ジャケットデザインなども手がけるヒロ杉山。幅広く活動する中で、1991 年から 2021 年にかけて制作した 1,200点のドローイング作品を年代順に展示するアーカイブ展「『間』の往来 -Drawing 1991-2021」と、ゴッホやアンディ・ウォーホルなどによる歴史的名作をモチーフとした作品群「シルエット」シリーズを「Paint it Black」と題して、2フロアにわたり展示販売いたします。 約 30 年間の作品制作における、ヒロ杉山の作風の変遷と最新作の数々を、ぜひご覧ください。

ART CAREER / STATEMENT

ヒロ杉山は1962年東京生まれ。東洋美術学校卒業後、「ヘタウマ」と称されるイラストレーター湯村輝彦氏に師事。後に独立し、1989年、谷田一郎と「近代芸術集団」を、1997年にアーティストユニット「Enlightenment(エンライトメント)」を結成。 国内外を問わずファインアートの展覧会で作品を発表する一方で、グラフィックデザイン、広告など幅広いジャンルで作品を 発表しつづけている。またPV制作や VJなど映像分野での評価も高く、テイ・トウワ、m-flo, 安室奈美恵、BOA、少女時代 等のライブ映像も制作している。近年ではE-girls、AKB48、ももいろクローバー Z 等のCDジャケットなども手がけている。 今やデザインとアートの境界を示すのは困難ではあるが、その「間」を自在に往来するパイオニア的存在のひとりといえるだろう。欧米ではストリート出身の非アカデミックなアーティストが評価された時代に、日本ではそのようなアーティストやデザイナーは広告業界に身を置いていたため、作品がアートとして正当に評価されることがなかったのではないだろうか。しかしやはり今一度目を向けられるべきであろう。 ヒロ杉山もそんな存在のひとりであり、その作品に目を向けることは、アートとは何であるかを突き付ける問いともなり得るだろう。多くの顔をもつヒロ杉山だが、イラストレーター時代から約 30 年、日々のドローイングを欠かすことはなかった。その手法は鉛筆、水彩、アクリルなど様々であり、また抽象や具象、そして抽象と具象の「間」の作品まで、作風も変化してきた。日々のドローイングは、この世ならざるものから「受信」したビジュアルを アウトプットすることだそうだ。言い換えれば、自身がこの世とこの世ならざるものの「間」となることだ。そのために常に 自身の「波動」を高めて作業にとりかかり、できあがる作品の「波動」を高めようと意識しているという。 本展では約30年に及ぶドローイングの成果を年代順に展示し、その作風の変遷を紐解いていく。 また、本展のための新作、 ゴッホの《ひまわり》や《自画像》、アンディ・ウォーホルの《バナナ》などといった歴史的名作のマチエールを再現しつつ、モチーフ部分を真っ黒く塗った作品群、抽象と具象の「間」だという「シルエット」シリーズもご覧いただける。

WATOWA GALLERY

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