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LAYERED ー 網膜に生まれるイリュージョン

7.1 sat 〜 7.16 sun, 2023

この度、プロジェクト・プロダクション・コレクティブWATOWA GALLERYは、 12名の作家によりGroup Show “LAYEREDー網膜に生まれるイリュージョン”展を2023年7月1日(土)から7月16日(日)まで開催いたします。

網膜は、私たちが世界を知覚するための窓口ですが、人間の目は時折、現実と幻想の狭間で錯覚を引き起こすことがあります。本展覧会は、12名の新進気鋭の作家による平面と立体作品で構成され、網膜上で生じるイリュージョンについて探求します。目を閉じれば、網膜は目のレイヤーと言えるでしょうか。人間の網膜に映るイメージの重層性(LAYERED)は、虚と実の境界を揺れ動く感覚を生み出します。このレイヤー的な表象は、人々の好奇心を引きつけ、同時に不安と矛盾が渦巻いています。

1960年代、ギー·ドゥボールは「スペクタクルの社会」という概念を提唱しました。それはマスメディアの発展に伴い、資本主義が消費社会へと変容し、人々の生活がすべてメディアによって生み出された表象に基づいていることを指しています。真実性を欠いたこれらの表象は、人間の知覚に影響を与え、個人的思考思考の障壁となります。現在私たちが置かれている、「情報化社会」においても、スペクタクルの社会は継続しているのでしょうか。特に資本主義のゲームに巻き込まれた私たちは、目に映る情報の表象をどのように意味付けすべきでしょうか。

本展では、作家は個々の創作を通じて、レイヤー的な「イリュージョン」の感じ方を提示しています。

出展作品はミニマル的な表現により、限られた純粋な点線面の組み合わせで抽象的な表現を行うキャンバスを通じて、平面を超えた3次元以上の可能性を探求します。膨大な情報に囲まれた人々に、「必要最小限」や「Less is More」という概念の具象化して提示してくれます。また、作家自身の体験をもとに、資本主義のゲームにおける虚と実を示唆しています。本展覧会はこれらのイリュージョンを通じて、現実と幻想の間にある現代社会の一端を映し出しています。

ARTIST

井上 七海、上田 尚宏、近藤 洋平、澤田 明子、品川 はるな、NANDE、西村 祐美、平子 暖、星 飛鳥、松岡 柚歩、御村 紗也、横村 葵

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